印刷会社を取り巻く環境と消費増税 青少年有害社会環境対策基本法案 成人ジャンルで活動される作家様へ

印刷会社を取り巻く環境と消費増税

 日本同人誌印刷業組合加盟の印刷会社をご利用いただき、誠にありがとうございます。

 2019年10月に予定されている消費増税に先立ち、現在の印刷会社の置かれている状況を説明させていただきます。
 デジタル化と通信ネットワークの普及による紙媒体への印刷需要減は続いております。このため製紙メーカーは需要減と原材料の値上がりを理由に、2019年1月から印刷用紙の10~20%という大幅な値上げを実施しました。また印刷会社を苦しめているのは、これだけではありません。社会問題にまでなった宅配業界の人手不足などで配送料金は総じて20%以上の値上げ。さらにはインキ、ダンボールの値上げも実施されました。これは個々の会社の問題ではなく、交渉の余地のない一律値上げで受け入れるしかありませんでした。
 7月の現時点で一連の値上げは各印刷会社に浸透し、原材料費は上がっております。すでに値上げを検討しなければならない状況ですが、本年10月に消費増税が控えており連続しての値上げは不適当と考え、多くの印刷会社が企業努力で現状価格を維持している状況です。
 ほとんどの印刷会社にとって、これまでの原材料費や宅配運賃などの上昇に加え、10月の消費増税分までを吸収する余裕はありません。お客様への価格転嫁を最小限に食い止めるべく努力をしておりますが、最終的には各社の企業判断となることをご理解ください。
 そして同人誌業界の発展を願う日本同人誌印刷業組合の加盟各社を、これからもご愛顧いただきますようお願いいたします。

2019年8月 日本同人誌印刷業組合